ある日の放課後。平松七瀬は、大張たち数人の同級生に空き教室に連れ込まれ、強引に・・・。父親が事件の容疑者として逮捕されたという理由で。「お前には、その体で罪を贖う義務がある。これは贖罪だ!」そんな無茶な理由で狙う男たち。しかし、リーダー格の大張は七瀬に触れようとせず、じっと彼女を見ているだけだった。他の男たちのような単なる快楽とは違った何かが七瀬には感じられた。七瀬は廊下で後輩の村山さつきと会う。「アニキの奴、朝の電車で先輩に会えるの凄く喜んでますよ!」さつきは、七瀬に気のある兄・正己のことを話すが、今の七瀬にまともな返事が出来るわけが無い。また、助けを求めようと口に出しそうになるが、恥ずかしくてとても言えない。例え無実を信じていても、父親が容疑者だということは、七瀬の気持ちを内向きにさせた。さつきは、そんな七瀬の様子に首を傾げるしかない。翌日、まどかが心配そうに七瀬に話しかけてくる。彼女は、浩司の無実を信じてくれている数少ない友達だ。「七瀬・・・実はこんなものが学内に出回ってるんだけど、知ってる?」それは『贖罪新聞』という怪しげな紙切れだった。
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